胴体力の3つの動きとは?姿勢・腰痛・歩き方を変える身体の使い方

私がこの本に出会ったのは、2000年ごろ。サッカーをしていて、スポーツのテキストの動きに疑問を持っている頃に出会った本のうちの一つです。
「姿勢を良くしようとしても、すぐに戻ってしまう」
「腰や肩に力が入りやすい」
「歩くときに身体が重い、足が前に出にくい」
こういったお悩みがある方は、足や腰だけでなく、胴体の動きが硬くなっている可能性があります。
幹整体院では、姿勢や歩き方を見るときに、足元だけでなく、背骨・肋骨・骨盤を含めた「胴体の動き」も大切にしています。
今回は、伊藤昇さんの「胴体力」の考え方を参考にしながら、日常生活や歩き方に関係する3つの胴体の動きについて、整体院のお客様向けにわかりやすくお伝えします。
胴体力とは、腹筋を鍛えることではありません
「胴体」と聞くと、腹筋や体幹トレーニングを思い浮かべる方が多いかもしれません。
もちろん筋力も大切です。ですが、ここで大切にしたいのは、単にお腹を固めることではありません。
胴体をしなやかに動かせるかどうか。
ここが、姿勢や歩き方、腰や肩への負担に大きく関係します。
胴体が硬くなると、本来なら背骨や肋骨、骨盤で分散できる動きが、腰・首・膝・足首など一部の場所に集中しやすくなります。
その結果、腰痛、肩こり、反り腰、猫背、歩きにくさ、疲れやすさにつながることがあります。
伊藤昇さんの胴体力で大切な3つの動き
伊藤式胴体トレーニングでは、胴体の基本的な動きとして、次の3つが紹介されています。
- 伸ばす・縮める
- 丸める・反る
- 捻る
この3つは、特別なスポーツ選手だけに必要なものではありません。
立つ、座る、歩く、階段を上る、振り向く、物を取る。こういった日常動作の中でも、実はこの3つの動きが関係しています。
1. 伸ばす・縮める

1つ目は、胴体を「伸ばす・縮める」動きです。
わかりやすく言うと、側屈のような形で、肋骨と骨盤の距離を広げたり、近づけたりするような動きです。
片側は、肋骨と骨盤の距離を縮めると同時に反対側は、肋骨と骨盤の距離を伸ばす。
私の場合、
「片側は少しでも肋骨と骨盤の距離を短くしてください。反対側は少しでも肋骨と骨盤の距離を離してください」
「これを5秒します」とお伝えします。
2. 丸める・反る

2つ目は、胴体を「丸める・反る」動きです。
背中を丸める、胸を開く、骨盤を前後に動かす。こういった動きが関係します。
猫背の方は、丸まったまま固まっていることがあります。
反対に、反り腰の方は、反ったまま固まっていることがあります。
大切なのは、どちらの姿勢が良い・悪いという単純な話ではありません。
丸めることもできるし、反ることもできる。
この両方の動きがあることで、身体はその場面に合わせて楽に動けるようになります。
腰痛の方の中には、腰を反るのが怖い方もいれば、逆に丸めるのが苦手な方もいます。
どちらか一方だけではなく、痛みのない範囲で少しずつ動きの幅を取り戻していくことが大切です。
私の場合、
「お腹側は少しでも肋骨と骨盤の距離を短くして丸くしてください。反対に背中側は少しでも丸くカーブを作ってください」
「これを5秒します」とお伝えします。
3. 捻る

3つ目は、胴体を「捻る」動きです。
歩くとき、身体はまっすぐ前に進んでいるように見えますが、実際には胴体や骨盤が小さく捻れながら動いています。
この捻る動きが少なくなると、腕が振りにくくなったり、足が前に出にくくなったりします。
また、振り向く動作が首だけになってしまうと、首や肩に負担が集中しやすくなります。
本来は、首だけで振り向くのではなく、胸・背中・骨盤も一緒に少しずつ動いてくれると、身体は楽に回旋できます。
歩行改善でも、この「捻る動き」はとても重要です。
足だけを一生懸命動かしても、胴体が固まっていると、歩幅が出にくくなったり、膝や股関節に負担がかかりやすくなります。
私の場合、
「骨盤は1ミリも動かさず、お腹側は少しでも肋骨と骨盤の距離を短くしてください。反対側は少しでも伸びるように捻ってください」
「これを5秒します」とお伝えします。
胴体が動くと、足元も変わりやすくなります
幹整体院では、「足元から身体を見る」ことを大切にしています。
ただし、足だけを見ればよいわけではありません。
足、膝、股関節、骨盤、背骨、肋骨、首。身体はすべてつながっています。
たとえば、胴体が硬いまま歩くと、足の指で踏ん張りすぎたり、膝に負担がかかったり、腰を反らせてバランスを取ったりすることがあります。
反対に、胴体がしなやかに動くようになると、足が地面に接地しやすくなり、歩くときの負担が分散しやすくなります。
つまり、足の問題に見えていても、胴体の動きが関係していることがあるのです。
自宅で意識してほしいこと
まず大切なのは、無理に大きく動かそうとしないことです。
痛みを我慢して動かす必要はありません。
最初は小さな動きで十分です。
- 背中を少し丸める
- 胸を少し開く
- 肋骨と骨盤の距離を少し伸ばす
- 身体を左右に少し捻る
- 呼吸を止めずに行う
ポイントは、力で頑張ることではなく、今の自分の身体がどこまで動くのかを感じることです。
動きにくい方向があっても、それは悪いことではありません。
身体からの大切な情報です。
こんな方は一度ご相談ください
次のようなお悩みがある方は、胴体の動きが関係しているかもしれません。
- 反り腰が気になる
- 猫背が気になる
- 腰痛を繰り返している
- 肩こりや首こりが慢性的にある
- 歩くと疲れやすい
- 足が前に出にくい
- 膝や股関節に負担を感じる
- 姿勢を良くしようとしても長続きしない
幹整体院では、痛い場所だけを見るのではなく、姿勢・歩き方・足元・胴体の動きまで確認しながら、身体全体のつながりを見ていきます。
「姿勢を良くしよう」と頑張っているのに変わらない方ほど、力で固めるのではなく、まずは身体が動ける状態を取り戻すことが大切です。
まとめ
伊藤昇さんの胴体力で紹介される3つの動きは、
- 伸ばす・縮める
- 丸める・反る
- 捻る
この3つです。
この動きは、特別な人だけに必要なものではありません。
姿勢を保つ、楽に歩く、腰や肩に負担をかけない。そういった日常生活の土台になる動きです。
身体は、固めるよりも、しなやかに使えることが大切です。
腰や肩、膝などに不調が出ている方は、痛い場所だけでなく、胴体の動きにも目を向けてみてください。
幹整体院では、一人ひとりの姿勢や歩き方を確認しながら、身体全体が無理なく動ける状態を目指してサポートしています。
















