外反母趾が治らない人へ|テーピングより先に見直したい「歩き方」
外反母趾がなかなか良くならないのはなぜ?
こんにちは。名古屋市緑区の幹整体院、倉幹男です。
あなたは、こんなことありませんか?
- 外反母趾の親指の付け根が歩くと痛い
- テーピングをしているけれど繰り返す
- 外反母趾用のサポーターを使っている
- 足指のストレッチを続けても変化が少ない
- 年々、親指の角度が気になってきた
- 何をすればいいのか分からない
もし一つでも当てはまるなら、これまで「親指ばかりをケアしていた」可能性があります。
外反母趾は、親指だけを見ていても全体像が分かりません。
大切なのは、足裏、かかと、足指、靴、重心、立ち方、そして歩き方です。
さらに私は、膝や股関節、骨盤まで含めて身体全体を確認します。
今回は、外反母趾を考えるうえで特に重要な「歩き方と重心」についてお伝えします。
この記事で分かること
- 外反母趾が起こる仕組み
- 外反母趾と歩き方の関係
- なぜテーピングだけでは不十分なのか
- 立ち方・座り方で意識したいポイント
- 靴底から分かる足の使い方
- 今日からできる簡単なホームケア
そもそも外反母趾とは?
外反母趾とは、足の親指が人差し指側へ曲がり、親指の付け根が内側へ出っ張ってくる状態です。
日本整形外科学会では、幅の狭い靴やハイヒール、扁平足、筋力低下など、複数の要因が関係すると説明されています。
つまり、外反母趾は単純に「親指だけが曲がっている病気」ではありません。
足のアーチや靴、身体の使い方まで含めて考える必要があります。
外反母趾で私が最初に見るのは「親指」だけではありません
外反母趾の方をみるとき、私は親指だけを見ることはほとんどありません。
最初に確認したいのが、次のような部分です。
- かかとが内側へ倒れていないか
- 足裏のどこに体重が乗っているか
- 土踏まずが大きく崩れていないか
- 足指が使えているか
- 立ったときの重心
- 歩くときに強く蹴っていないか
- 膝や股関節が内側へ入っていないか
- 靴底のどこが減っているか
ここが非常に重要です。
外反母趾は「親指の問題」であると同時に、「足全体の使い方の問題」であるケースがあるからです。
外反母趾と「かかとの倒れ」の関係
立ったとき、かかとが大きく内側へ倒れ込む方がいます。
すると足裏のアーチが崩れ、足の内側へ体重が流れやすくなります。
その状態で毎日何千歩も歩けば、親指周辺にも繰り返し負担がかかります。
さらに膝が内側へ入り、股関節まで連動して内側へねじれているケースもあります。
だから私は、外反母趾だからといって親指だけを触るのではありません。
足裏→かかと→膝→股関節→骨盤までつながりとして確認します。
倉先生痛いところだけを見るのではなく、「なぜそこに負担が集中したのか?」を見ることが大切です。

「かかとから着いて、つま先で蹴る」はダメなの?
ここは誤解してほしくない部分です。
かかとから着地することや、歩行の最後に足指へ体重が移ること自体が悪いわけではありません。
人間の正常な歩行でも、身体は足の後方から前方へ移動していきます。
問題なのは、「つま先で強く地面を蹴ろうとする歩き方」です。
特に、かかとが内側へ崩れた状態で、親指側へ体重を集めて強く蹴る癖がある方は注意が必要です。
足の内側に負担を集中させながら毎日歩けば、外反母趾のある足にとって負担になる可能性があります。
実際、外反母趾のある人では、健康な人とは歩行時の足底圧や足・下肢の動きに違いがあることも報告されています。
倉先生「しっかり蹴って歩きましょう」を私はおすすめしません
健康のために、
「かかとから着いてください」
「最後は親指でしっかり蹴ってください」
と言われた経験がある方も多いでしょう。
ですが、私は「蹴ること」を意識させすぎないようにしています。
なぜなら、蹴ろうとすると身体に必要以上の力が入りやすいからです。
特に外反母趾があり、すでに足の内側へ重心が偏っている方では、親指側への負担をさらに増やしてしまう場合があります。
歩く目的は、地面を力いっぱい蹴ることではありません。
身体を前へ滑らかに運ぶことです。
外反母趾の歩き方で意識したい3つのポイント
1.地面を強く蹴らない
まずは「親指で地面を蹴ろう」とする意識を減らしてみてください。
一歩一歩、力いっぱい前へ進む必要はありません。
足を地面へ優しく置き、身体が自然に前へ進む感覚を探します。
2.足先を極端に外へ向けない
外反母趾の方では、つま先を外側へ向けて立ったり歩いたりする方をよくみます。
ただし、無理やり真正面へ向ける必要はありません。
膝や股関節の状態によって適切な角度は人それぞれだからです。
痛みのない範囲で、足先が極端に外へ開いていないか確認してみてください。
3.内側だけに体重を集めない
親指側へ体重をかけ続けないこともポイントです。
私はその人の足を確認しながら、必要に応じて「外かかと側も感じて立つ」練習をしてもらいます。
ただし、外側だけへ無理に体重を乗せればいいわけではありません。
目的は、偏っている重心を一度リセットすることです。
日常生活で「内かかと」に癖をつけない
歩き方は、歩いている時間だけの問題ではありません。
実は普段の立ち方や座り方にも、同じ身体の癖が表れています。
私はこれを分かりやすく「身体の形状記憶」と表現しています。
例えば一日中、足の内側へ体重をかけて立っている人が、歩くときだけ理想的な足の使い方をしようとしても簡単ではありません。
だから歩き方と一緒に、日常生活を見直します。
立っているとき
左右どちらかの足に寄りかかっていないか確認してください。
親指側だけへ体重を集めず、かかと全体で床を感じます。
内側へ崩れやすい方は、外かかと側にも体重があることを感じてみましょう。
座っているとき
座っているときも、足先が大きく外へ開き、内側のかかとばかり床についていないか確認します。
時々、足の位置を整えるだけでも構いません。
一日数分の運動より、毎日の立ち方・座り方・歩き方を変える方が大きな意味を持つ場合があります。
外反母趾はテーピングだけでは不十分なの?
テーピングやサポーターそのものが悪いわけではありません。
痛みの軽減や足趾の位置を補助する目的で役立つ場合があります。
ただし、ここで注意してほしいことがあります。
「テープを貼った=歩き方まで変わった」ではありません。
一日中、足へ負担のかかる立ち方や歩き方を続けながら、数時間だけテープで親指を戻しても、根本的な身体の使い方は残ります。
そのため私は、テーピングだけに頼るのではなく、
- 靴
- 足裏
- 足指
- 重心
- 立ち方
- 歩き方
- 股関節
をセットで確認することをおすすめしています。
インソールを入れれば外反母趾は治る?
これもよく聞かれる質問です。
インソールは、足裏の圧を分散したり、歩行を補助したりする目的で役立つ場合があります。
しかし、インソールだけですべて解決するとは限りません。
どれだけ良いインソールでも、その上で無理な歩き方を続ければ負担は残ります。
私は、
靴+インソール+足の機能+身体の使い方
までセットで考えることが重要だと思っています。
靴底を見れば歩き方の癖が分かる
外反母趾が気になる方は、今履いている靴を一度ひっくり返してみてください。
靴底のどこが減っていますか?
- かかとの内側ばかり減る
- 親指の下だけ極端に減る
- 左右で減り方が違う
- 靴そのものが内側へ傾いている
こうした減り方には、普段どこへ体重を乗せて歩いているかが表れている場合があります。
もちろん、靴底だけで外反母趾の原因を断定することはできません。
しかし、自分の身体の使い方を知る非常に分かりやすいヒントになります。
歩き方を変えようとしても、うまくできない人へ
「蹴らないように歩いてください」
「重心を変えてください」
と言われても、すぐできる人ばかりではありません。
むしろ、できない人の方が珍しくありません。
なぜでしょうか。
股関節が硬かったり、足首が動かなかったり、身体が一方向へねじれている場合、頭では分かっていても身体がその位置へ動けないからです。
例えば、股関節が内側へ入りやすい身体のまま、足だけ外側へ戻そうとしても無理が出ます。
だから私は、外反母趾の方でも股関節や骨盤、身体全体の動きを確認します。
外反母趾のホームケア|今日からやってほしい3つ
① 靴底をチェックする
まず、自分の靴底を左右見比べてください。
外反母趾ケアの第一歩は、自分がどんな足の使い方をしているのか知ることです。
② 足指グーパー運動
裸足になり、足指を大きく開いたり閉じたりします。
10回程度から始めてください。
日本整形外科学会でも、外反母趾の予防として足指を開く運動が紹介されています。
ただし、痛みが強く出る場合は無理に行わないでください。
③ 「蹴らずに歩く」を1日5分練習
いつもの歩き方から「強く蹴る」を一度やめてみます。
歩幅を少し小さめにして、足を静かに床へ置きながら進んでください。
最初から一日中変える必要はありません。
まず5分だけ、自分の歩き方を観察する時間をつくりましょう。
外反母趾は「角度」だけをゴールにしない
ここも非常に大切です。
外反母趾には軽度から重度まであり、変形が進んだ場合、運動や装具だけで元の形へ戻すことが難しいケースもあります。
そのため、私は「何度まで戻ります」と一律には考えません。
まず目指したいのは、
- 痛みなく歩ける
- 長時間歩いても疲れにくい
- 足指が使いやすくなる
- 重心の偏りが少なくなる
- 膝や股関節への負担を減らす
- これ以上悪化させにくい身体の使い方を覚える
という変化です。
外反母趾の見た目だけではなく、「一生歩ける足をつくる」という視点を持ってほしいと思っています。
20年以上、身体をみてきて感じること
私は整体師として20年以上、年間延べ1万人以上の身体をみています。
そこで感じるのは、痛い場所と本当の負担の原因が同じとは限らない、ということです。
外反母趾でも同じです。
親指が痛いから親指だけを見る。
それでは見落としてしまうものがあります。
足裏、かかと、膝、股関節、姿勢、そして歩き方。
身体全体をつなげて見ることで、初めて分かることがあります。
外反母趾は軽く考えすぎないでください
外反母趾があるから、必ず膝痛や腰痛になるわけではありません。
しかし、足は身体が地面と接する土台です。
外反母趾のある人では、歩行速度や足底圧、下肢の動きなどに違いがみられることも報告されています。
足の機能が低下して歩くこと自体がつらくなれば、活動量が減ってしまうこともあります。
だから私は、
「まだ歩けるから大丈夫」ではなく、「まだ歩けるうちに足を整える」
ことをおすすめしています。
よくある質問
Q1.外反母趾は歩き方を変えれば治りますか?
歩き方の見直しは重要ですが、すべての外反母趾が歩き方だけで元の形へ戻るとは言えません。
変形の程度、靴、足の形、筋力、関節の状態などによって異なります。
まずは痛みや歩きやすさ、足への負担を減らしていくことを目標にしましょう。
Q2.テーピングは意味がないですか?
いいえ。症状の軽減や足指の位置を補助する目的では役立つ場合があります。
ただし、テーピングだけではなく、靴や歩き方など日常生活も同時に見直すことをおすすめします。
Q3.外反母趾用の靴を履けば大丈夫ですか?
靴選びは非常に大切です。
つま先が細すぎず、親指の付け根を圧迫しない靴を選びましょう。
ただし、大きすぎる靴も足が中で動くため注意が必要です。
Q4.痛みがなくてもケアした方がいいですか?
痛みがなくても、変形が進んでいる、靴が合わない、歩き方が気になる場合は一度足を確認してみる価値があります。
痛みが出てから慌てるより、歩けているうちに足へ興味を持つことが大切です。
Q5.病院へ行った方がいい外反母趾は?
安静時にも強く痛む、急激に悪化している、歩行が困難、腫れや赤みが強い場合などは、自己判断せず整形外科へ相談してください。
変形が強く保存的な方法では対応が難しい場合には、手術が検討されることもあります。
まとめ|外反母趾は「親指」ではなく「歩き方」まで見る
外反母趾というと、どうしても曲がった親指へ目が行きます。
しかし、本当に見てほしいのは足全体です。
- 靴は合っているか
- 靴底はどこが減っているか
- 足裏のどこへ体重をかけているか
- かかとが内側へ倒れていないか
- 足指が使えているか
- 地面を強く蹴っていないか
- 膝や股関節が内側へ入っていないか
このあたりを一度確認してみてください。
今日から全部変えなくても大丈夫です。
まずは靴底を見て、自分の歩き方を5分だけ意識する。
そこから始めてみてください。
外反母趾だけを治すのではなく、10年後、20年後も自分の足で歩ける身体をつくる。
私はそこまで考えて、足をみることが大切だと思っています。
外反母趾や歩き方でお悩みの方へ
名古屋市緑区の幹整体院では、外反母趾の部分だけを見るのではなく、足裏・靴・立ち方・歩き方・重心・膝・股関節などを確認しながら身体全体をみています。
特に、
- 何年も外反母趾を繰り返している
- テーピングやサポーターだけでは変化を感じない
- 歩くと親指の付け根が痛む
- 靴底が極端に片減りする
- 自分の歩き方が正しいのか分からない
- 膝痛や股関節痛も気になっている
- 将来も自分の足で歩き続けたい
このような方は、一度ご相談ください。
自分では気づかなかった「足の使い方の癖」が見つかるかもしれません。

















