介護で体を支えるたびに、腰が痛くなる看護師さん(30代)のケース

30代女性 介護士の方の慢性腰痛の改善した症例です。
主訴(来院時の症状)
30代女性の患者様。施設で勤務する介護士の方です。
腰に強い痛み、身体を動かすと痛むという訴えです。
特に、介護業務におけるかがむ姿勢やベッド上の利用者様のおむつ交換作業に支障が出ていることで、仕事にも支障をきたしているとのこと。
来院に至るまでの経緯
5年前にお一人目のお子様を出産されて以来、慢性的な腰痛に悩まされていました。
接骨院に通っていましたが、施術後に一時的に良くなるものの、すぐに元に戻るというのを繰り返していたようです。
腰痛の再発と、慢性化が問題ですね。
検査と所見
初回整体分析による判断
- 腰部の圧痛
- 体幹の運動痛
- しゃがみ動作、前屈み動作で痛み
- 骨盤前傾、右回旋位
- 腰椎前弯つよい
- 左脚荷重大きく重心左に寄る
- 股関節可動域低下
- 首、頭部が前方
- 左右の肩甲骨が前方
- 体幹の筋肉、お尻の筋肉の弱さ
など。他にもたくさんの体の歪みと動きの悪さがありました。

お体のチェックでは、体を倒す、反る、ひねるといったあらゆる動作で痛みが見られました。
仕事で前かがみ作業をするには上半身を前に倒すための股関節の可動域、前に倒した上半身を支える殿部と体幹の筋力などが必要です。
この方の場合は特に股関節の可動域の悪さ、骨盤前傾、体幹、殿部の筋肉の弱さなどがお仕事中の動作に影響していると思われました。
また、常に頭と肩甲骨が前に出ている姿勢、いわゆるねこ背巻き肩の状態です。
体の後側、おしりやもも裏、背中の筋肉の疲労を助長し、腰痛の回復を妨げているようでした。
施術内容
全身キレイ整体にて、施術を行います。

特に、股関節を中心とした可動域を高め、腰を動かす柔軟性を高める施術を行います。
腰への負担は、おしりやもも裏、背中、腹筋など、腰の周りの筋肉が固く硬直して、本来の身体の動き、機能を制限していることが多いです。

ご自身では、解消できない筋肉の硬直を取り除いてゆきます。
施術内容と経過
期初期施術(〜1ヶ月)
まずは体に負担をかけている間違った姿勢と動作を自覚していただくことから始めました
負担のかからない立ち方と動き方をお伝えし、施術でそれをやりやすくしていくのが方針です。
股関節と背骨の動きを出し、不良姿勢を作っている筋肉をゆるめていきました。
結果、前かがみ動作や体をひねる動きが改善し、お仕事中の痛みが軽減しました。
中期施術(2ヶ月〜)
腰椎周囲の安定性を高めるため、体幹の筋力強化を目的とした運動を指導させていただきました。
当初は骨盤を前後にコントロールする動きが全くできず。お仕事のたびにまた痛みを再発させてしまっていました。
しかし、粘り強く施術を重ねるのと、ご案内した運動を地道に実践していただいたことで、
徐々に痛みが減少し、症状の増悪と緩解を繰り返しながらも着実に改善が見られました。
現在の状態
6ヶ月経過した現在では、当初の常に痛みを感じている状態は解消され、日常生活やお仕事にも支障が出ることはほとんどなくなりました。時折、軽い痛みが出ることはありますが、一定の状態を維持できている状況です。
以下ご本人のメッセージ
「5年間ずっと腰痛に悩まされていましたが、こちらに通うことで少しずつ痛みが和らぎ、今では仕事に支障が出なくなりました。
以前は痛みで辛く業務が大変でしたが、姿勢指導や運動を教えていただいたことで体の動かし方も意識できるようになり負担が軽減しました。」
担当先生からのコメント
長期間にわたる慢性的な腰痛は、姿勢や動き方の崩れが原因である場合が多いです。
患者様が体操などご案内したことをを日々実践してくださったおかげで改善に至ることができました。
今後も定期的なケアを行いながら、健康的な状態を維持していただきたいですね。
当院では施術だけでなく生活習慣やお仕事状況など総合的に患者様を診させていただいています。
きっとお役に立てると思います。
ご相談事があればいつでもいらしてくださいね。